RukeとLuNaYuの日記
I know the truth.
I know whole.
And I...know you.
平凡な大学生活の日記です。時折まじめな長文を書く病気になります。興味がなければ読み飛ばしてください。
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シュクヤク (2005/08/23(火) 22:08:00)

アインシュタインの縮約って、「簡単のため」の表記法って言われるけれど、僕のような初学者の場合、却って混乱する場合が多い。特に和の記号が省略されているために、そこに書いてあるのが添え字で指定される成分の単なる四則演算であるという感覚が持てず、一々行列の演算に翻訳して、大嵌りするような人を何度も見た事がある。自分の場合それほどの混乱はしたことがないけれど、テンポラリ・ラベル(和を取るためのラベルであるために具体的な文字が意味を持たない。)を見つけ出し、それ以外の``生きている''ラベルを見つけるのに散々時間がかかってしまう事とか、ラベルを張り替えて計算を整理するような所ですぐに計算が負えなくなってしまったりする。

それでも、アインシュタインの縮約記法には明確な利点があって、それは「物理的実体``っぽさ''が強調される」という事だ。

つまり、

といった式において、, ,はそれぞれ、単なる数字の組(一つ目は演算子の組だが)という以前にある物理量の「名前」を表しているのだ。そしてそれがおそらく、和の記号が省かれる「精神」だ。

これは非相対論的な力学でも行われていた事で、ベクトルに矢印をつけてみたり、さらにはボールド体で表したりもする。

ただ、物理量の成分表示の変換性というものを良く意識して作られた相対性理論になると、物理量という物が系統的に膨大な種類作られる事になる。そうなると、このような見た目を目立たせるという方法では破綻してしまう。実際に出てくるのは特殊相対論ならばせいぜい二階までだと言っても、それらを全て行列表示してしまうと、すぐに訳がわからなくなる。一般相対性理論では直ちに二階まででどうにかなるなどとは言っていられなくなる。

そういうわけで、物理法則を常に物理量の抽象的な名前ではなく成分の計算規則を露わに書き、その代わりに和の記号を省く事にして、基本的な物理量によって他の物理量が表されたり、それらが等しい、といった物理法則を「物理法則らしく」書くことにしたのだろう。

実際、和の記号が省かれていても式の内容は何ら失われず明瞭であり、さらにローレンツ変換性が一目瞭然であるという二つの理由から、この記法が物理法則の表現方法として``視覚上''最も自然であると確かに納得できる。

しかしながら、逆に言えば、アインシュタインの宿約記法の恩恵は、物理法則を記述する時にしか現れないように感じる。このような時に、物理法則はある意味で標語的に記述され、それにも関わらずその意味は完璧に明瞭に解される。しかしそれ以外の場合、特に、具体的な計算を行う時には、標語的な明瞭さなどさほど重要でなく、計算が効率的に実行できるかどうかが重要だ。この場合、和の記号および、走らせるラベルを明示すべきだ。これによって、生きているラベルとテンポラリ・ラベルの区別がただちに行え、式変形の際に走らせたラベル(つまり和の記号に付記されなくなったラベルだ)が直ちに了解され、いつのまにかラベルが増えたり減ったりといった事故もなくなる。また、いくつかの和を一つの和にまとめる時に、その過程が追い難いものであったなら、一度ラベルを付け替えて揃えるステップを入れて、その後まとめれば何をしているか明瞭にわかる。

ただし、これはあくまでラベルを明示するという事だけだ。ラベルの走る範囲については、慣習的な、ギリシャ文字は0-3で時空の全ての座標を、ローマアルファベットは1-3で空間成分を走らせるという約束に従えば良い。

教科書を書く人、講義をする人、是非ご一考ください。

#どうでもいいけど、もっともっとたくさんの種類のものを扱う数学な人は、単なるラベルにその属する空間、作用の仕方を明示しようなどとは考えず、属する空間、作用する空間とそれらの構造、演算を一度明示した後は、あまり悩まずに適当な文字でそれを表したりするのかもしれない。以前数学の授業で、数ベクトルを単にx, yなどと表記して多変数、多関数値の場合の解析学の授業が進められて初め面食らったけど、むしろすっきりしたことがある。

#ついでに言うと、多分ディラックのブラ・ケット記法も、最大の利点は「物理的状態っぽさ」が際立つという事、ついでにさらに言うと、|シュレディンガーが猫をいじめています>というように、中にずらずらと文章が書ける事だ。

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