RukeとLuNaYuの日記
I know the truth.
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And I...know you.
平凡な大学生活の日記です。時折まじめな長文を書く病気になります。興味がなければ読み飛ばしてください。
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トウィンズ (2005/09/06(火) 23:27:41)
そろそろ双子のパラドクスを論じる事ができる所までやってきた。

双子のパラドクスの一番根本的な「勘違い」は、相対性理論で言う「相対性」を、「Aから見たらBが動いている時、Bから見れば走っているのはAだ」という認識論的な主張に矮小化して理解してしまっている事だ。

従って、双子のパラドクスに対する最も本質的な答えは「双子の置かれた状況はちっとも対称的ではない」ということだ。

一般に、ある慣性系における時空図上に、地球に残った弟と、ロケットに乗った兄の軌跡を勝手に書き入れた時、どのようなローレンツ変換によっても、二つの軌跡が入れ替わるという事は起こらない。

#もちろん例外はある。例えば兄がx=vt(t<T), x=-vt+2vT(t>T)、弟がx=-vt(t<T), x=vt-2vT(t>T)のように記述されるケースだ。

もし我々が物理法則についての完全な知識と十分な技術を持っていて、さらにある慣性系で兄と弟の状況設定をきちんと定式化すれば、物理法則は、兄と弟に何が起こるのか完全な答えを教えてくれる。あるいは、もし我々の技術が完全でないとしても、物理法則は``原理的に''答えを教えてくれる。

そして、他の慣性系に状況設定を翻訳すれば、やはり同じ物理法則がその慣性系において兄と弟に起こることの適切な記述を教えてくれる。そして先ほどの答えと今度の答えとはローレンツ変換で結びつくことになる。もちろんこの点について、相対論をちゃんと学んでいない人間が確信を持つという事はできない。しかし、相対性理論の、理論がこの世界について教えてくれる事については何も貢献しないにも関わらずおそらくはもっとも重要な部分の一つとして挙げる事ができるだろう事項として、物理法則とローレンツ変換の整合性が一目瞭然であるような特殊な表記法が整備されている事が挙げられるという点は強調しておくべきだろう。

例えば、太陽系の大きさに比べて十分遠くまで、しかしそれほど遠すぎない程度の地点まで兄が飛んで行きそして帰ってくるような場合、地球の運動は慣性系において等速直線運動として十分記述できる事が現在までに十分確かめられている。
#もちろん、太陽系のスケールで見ると、地球は運動している。一般に、太陽が静止して、地球が公転運動しているように記述される系は一つの慣性系としてほとんどの場合扱って良いが、太陽系自体、長期的な視点では加速度運動をしている。

従って、簡単な解析では時空図上に弟(地球)を直線で描く。一方、兄(ロケット)は、弟の時空線に始点と終点がくっついている曲線で描かれる事になる。

少し確かめてみればわかることだが、どんなローレンツ変換も時空図上の直線を直線に移すから、どのような慣性系に移っても弟(地球)の時空線は常に直線だ。そしてどの慣性系でこの問題を扱っても、原理的には答えを得る事ができ、それらの答えの間に矛盾がない事は、物理法則がローレンツ変換との整合性が一目瞭然であるように記述されている事から、計算を実行する前から既に確信することができる。

双子のパラドクスの主要な主張は、「兄(ロケット)から見ると、弟(地球)が離れていきそして戻っていく、という弟(地球)から見た兄(ロケット)の運動と同じ運動が見えるのだから、二人が再開した時、弟は兄より年をとっているとかその逆とか、二人の立場が異なる結果が起こる事はない」というものだ。

しかしながら、兄を例えばx=0として記述するようないかなる座標系も慣性系ではなく、慣性系とローレンツ変換では結ばれない。従ってこの座標系で慣性系と同じ物理法則が成り立つことは一般にはない。これら双子のパラドクスの基本的な誤りだ。

さて、この問題に答えを与えるのみならず、そもそも理論が確かにこの世界を記述しているかという問題はともかくとして、「ローレンツ変換に関する対称性をいじくりまわしているだけで問題点が出てくるはずがない」という感覚を裏づける事にも繋がるという点で好ましいと感じられ良く行われる「双子のパラドクスの解答」は、「固有時間」に着目するものだ。

今、S系でx=vt、すなわち速度vで運動しているロケットがあるとする。今、例えばt=0,x=0とt=T,x=vTが、このロケットが静止して見える(x'=0)慣性系S'(x',t')においてはt'=0とt'=τであったとする。すると、ロケットはS'系においてS系において静止していると同様の状況にあると考えられるから、t=0,x=0からt=T,x=vTまで運動する間にその固有の時間τが過ぎ去ったと考える事ができる。

このτは実は、わざわざS'に移らなくともS系で直接計算する事ができる。それにはsqrt(T^2-(vT)^2/c^2)を計算すれば良い。一般に(x0,t0)から(x0+X,t0+T)までの時空図上の線分に関する固有時間をsqrt(T^2-X^2/c^2)で定義する事ができる。そしてこの量の値がローレンツ変換によって変わらない事は簡単な計算で確かめる。あるいは、これはすぐさま、ローレンツ変換によって値が変わらないスカラと呼ばれる量である事が一目瞭然なように整理された記法で記述する事も可能だ。

このような、時間の経過に関わるローレンツ変換の下での不変量の存在は、確かに、この問題をどの慣性系で扱っても、(表記法の違いを除いて)矛盾する答えが得られる事はないという確信に貢献する。

実際、この固有時間が兄と弟が再開した時の両者の年齢を決めるとするならば、ある一つの慣性系において兄と弟の時空線を具体的に書き入れた後、それぞれの固有時間を具体的に計算してやる事ができる。

計算問題としてありがちなのは弟はx=0で兄はx=vt(0<t<T),x=-vt+2vT(T<t<2T)という時空線で記述される場合だ。この場合、簡単に両者の固有時間を計算する事ができる。もっと一般に、弟はx=0で兄はt=0とt=Tでx=0である任意の時空線で記述されるケースを考えても、弟の固有時間が必ず長い事を証明する事ができる(一般に、端点を共有する時間的時空線では直線が一番固有時間が長い)。

あるいは、半年後の地球の位置目指して兄が初めと終り以外は一貫して等速直線運動して進むというケースを考えれば、状況設定は全く異なる。しかし重要なのは、一度状況設定が具体的に与えられれば、どのような慣性系で計算しても、常に同じ固有時間が得られると、計算するまでもなく確信できる事だ。

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