RukeとLuNaYuの日記
I know the truth.
I know whole.
And I...know you.
平凡な大学生活の日記です。時折まじめな長文を書く病気になります。興味がなければ読み飛ばしてください。
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トウィンズファイナル (2005/09/06(火) 23:30:32)
この点で、固有時間に依拠した「双子のパラドクスの解答」は教育上好ましい。しかし、見過ごす事のできない重大な問題がある。それは、具体的な物理法則および物理的な過程を議論しない限り、固有時間が兄と弟が再会した時の両者の年齢とどのように関わるのか、厳密には、何ら判断を下す事ができないという事だ。

例として
弟:x=0
兄:x=vt(0<t<T),x=-vt+2vT(T<t<2T)
を考えよう。

兄が等速運動している区間の大部分において、兄(ロケット)が大体静止しているとして記述される慣性系で、兄およびロケットの全ての部分は、「通常の状態」にあるだろう。つまり、環境の違いや個体差を除いて、兄の置かれた状況は地球上で生活している場合と同じで、兄は、前回出てきた固有時間に見合った時間を経験し、年を取るだろう。

問題は、速度が変化する、加速や減速が行われる時だ。ローレンツ短縮の項で強調したように、あまり加速や減速が激しく行われれば、兄やロケットの状態は「通常の状態」から著しくかけ離れた状態となってしまう。それは、地球上で弟が、さらにはいかなる人類が経験できる状態とも全く類似しない状態と成り得る。この場合、固有時間を計算して、兄がそれだけの時間を経験すると言う事には何の意味もなくなる。

ローレンツ短縮の項で強調したように、局所的に行われる加速はとんでもない悲劇-例えば兄の死-を引き起こし得る。

あるいは、我々のDNAの未知の領域が、我々の身体に、ある非常に大きくしかも特殊な加速度のパターンに反応して「第二の人類」への変化を引き起こす仕組みを仕掛けていて、それが反応してしまうかもしれない。

加速を常にゆっくりとして、「通常の状態」が常に十分実現しているようにする、「準静的変化」によって運動状態を変化させるようにする事で、固有時間が正確にこの問題の答えを決定するように状況設定を精密化する事はもちろん可能だ。しかしそれ以外のどんな場合にも、物理法則と物理的仮定の詳細を議論する事なしには、この問題に答えを与える事はできない。

このような議論は、あまりにも枝葉末節な議論に感じられるかもしれない。あるいは、加速はゆっくり行う、というような仮定を付加すればそれですませられる問題だと感じる人がいるかもしれない。

だが、重要な事は、ここにある皮肉な構造だ。

大抵の相対論に関するパラドクスは、相対論の物理法則の詳細について論じる事はせず、いくつかの特徴的で分かり易い結果だけを用い、日常的な生活において十分得られる知識および対称性だけを用いて議論を行う。

ここで対称性が最大限活用されるのは、物理法則の詳細についての議論なしに何らかの意味ある結論を導きたければ、対称性によるしかないからだ。対称性が成り立っているという仮定の下で、ある経験的、常識的知識のみから、物理法則について具体的に何も知らなくとも、他の知識を得る事ができる。

このために、これらのパラドクスの根本的な誤りは基本的に、相対論の「特徴的で分かり易い結果」についての不理解および「本当は全然対称的でない状況を対称的であると判断していしまっている事」の二点にあるという事ができる。

ところが、この後者が問題だ。本当は対称的ではないという事は、既に持っている知識を流用して具体的な物理法則を使用する事なく他の知識を得るという事が不可能であるという事を表しているからだ。

双子のパラドクスに関して言えば、わざわざパラドクスの考案者がロケットに乗り組む人間と地球に残る人間を一組の双子に指定する事までして対称性を実現しようと尽力したにも関わらず、地球に残った弟についてのどんな知識も、さらには、地球上での人間のどんな経験も、兄に何が起こるのかを教えてはくれないのだ。兄は、年齢などと言う単純なパラメタでは表現できないような、我々の想像を越えた姿で地球に帰還するかもしれない!

これが双子のパラドクスに関する正確な結論だ。つまり、ロケットで飛び立った兄に何が起こるのか、我々には分からない。
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